開業9、10か月目(2024年5月、6月)
5月に入り4月に顧問契約が成立したばかりの法人様の決算申告に向けての
準備から取り掛かりました。
5月は3月決算の会社様の申告月とあってどこの会計事務所も多忙で、自分自身も
独立前に勤務していた税理士法人では5月申告だけで12件の申告を担当していまし
た。
その当時からみると申告1件はなんとも寂しい件数でしたがその分、
疑問や不明点をこまめに質問しながらじっくりと取り組むことが出来、
無事に申告までこぎつけました。
また、やはり4月に顧問契約が成立した個人の農家のお客様がはるばる遠方より
訪ねてくださったのをはじめ、中学時代の同級生の経営する法人の顧問も決定。
以前からSNSを通してやりとりを続けており、定期的に故郷の新小岩で飲み会も
開いていましたが、5月の申告に合わせて顧問を切り替えてもらい6月から正式に
ご契約となりました。
その他にも社労士支部の集まりで知り合った先生が事務所を訪ねてくださいました。
司法書士も兼任されている先生で、ダブルライセンスで開業した点で自分と共通して
いるとあって意気投合、のちに相続関係のスポット相談のお客様もご紹介いただけま
した。
そして、6月に入ってからひとつの転機が。
友人でもある司法書士先生から紹介された税理士先生から自身の事務所の就業規則を
はじめとする規定の内容チェックと改定のご依頼を受けました。
最初に紹介の話を受けた時は同業者からのご依頼とあって戸惑いの面が多かったです
が、先方は一社労士として全面的に期待を寄せてくださったうえでのご依頼で快諾。
初めて手掛ける本格的な就業規則の改定作業だったため、完成までには相応の時間を
要しましたが、規定の内容をひとつひとつご説明しご納得いただいたうえで無事に
納品となりました。
課外活動では豊島区主催の10士業合同説明会で税理士として相談員を務めました。
税理士先生はもちろん他士業の先生の方と一緒に相談業務を行い、大変貴重な経験
だったとともに相談を通して実務家としての経験値も上がったような思いがしまし
た。
また、税理士マッチング交流会なるイベントにも初参加。
純粋に顧問税理士を探している企業様をはじめ、業務提携希望の各業者関係者と
お見合い回転寿司形式で次々と面談。約4時間しゃべり通しでかなり疲れましたが
有意義な時間を過ごすことができました。
開業11、12か月目(2024年7月、8月)
7月に入ってもコンスタントに打ち合わせ、来客ラッシュが続きました。
以前参加していた社労士の有志の勉強会で知り合ったファイナンシャルプランナーの
方が事務所を訪ねてくださり、実に9年ぶりの再会を果たしたのを皮切りに先のマッ
チング交流会で知り合った業者の方から1名の新規開業の個人事業主様のご紹介を受
けました。
早速、ご本人と面談するとそれより前に別の税理士先生を紹介されたものの、威圧的
で聞きたいことも聞けないような雰囲気だったので、そうでない方をお願いしますと
のリクエストで自分が指名された模様。話し合いもスムーズに無事に顧問契約が成立
しました。
また、4月からココナラに出品した30分スポット税務相談サービスの相談件数が
6月までで2件だったのが7月だけで4件と急増。
相談内容は正に十人十色。あらかじめ相談内容の概要をお聞きし制限時間に収まる
よう下調べしたうえで臨むため、相談を受ける自分自身、知識のまとめが出来て
大変勉強になり、場数を踏むごとに質問への対応力がついてきていることを実感
いたしました。
オンラインに加えてリアルでも相談依頼が舞い込み、飲食店の開店を目指す中学時代
の同級生から連日開業相談の連絡が入り、対応する日々。
「自分の身近にたまたま士業の友人がいたのはラッキーだし本当に心強い」
と、嬉しいお言葉もいただき大変ながらも意気に感じながらサポートを続けました。
先月に続く中学時代の同級生との繋がり…
実家を離れ一人暮らしをして以降、訪れる機会が無くなりつつあった新小岩と
再び縁が繋がり、感慨深い思いとともにそのきっかけをくれた同級生には改めて
感謝の思いです。
プライベートでは大学時代の友人が勤務する職場が露店として出店した夏まつりに
行ってきました。
毎年7月の後半に行われる恒例行事だったものの受験勉強をしていた当時は試験
直前期で到底それどころではありませんでしたが、晴れて自由の身になってようやく
参加が叶い、同時に古き友に我が妻を紹介することができて本当に楽しく有意義な
ひとときでした。
そして、開業1年目ラストの8月に。
先月に続きココナラのスポット税務相談も先月に続き1か月で4件の相談依頼が入り
これまで相談した方のレビューが増えるにつれて相談件数が増える好循環。
加えて決算申告が無い状況をテコ入れすべく法人様対象の年1回決算申告サービスの
出品も開始したところ3社のご依頼がありました。
新規契約の方も先の中学時代の同級生から新規開業した法人様を紹介され無事に契約
が成立。
課外イベントの方は月初に社労士支部の開業部会に初参加。
少人数の勉強会形式でアットホームな雰囲気がとても気に入りまた是非参加したいと
思いました。
結果、1年目の新規契約数は法人7件(顧問契約5件、決算のみ関与2件)と
個人8人(顧問契約5人、確定申告のみ関与3人)
からのご契約をいただけました。
最大の固定収入である顧問報酬がなかなか伸びず常に通帳の残高とにらめっこ
しながら資金繰りのことばかりを考える日々で入金されても即、支払いへと消える
自転車操業ならぬF1操業状態でした。
毎月月初、近所のジョナサンでドリンクバーのキウイジュースを飲みながら
前月の収支の振り返りをするのが恒例行事となりましたが毎度毎度のマイナス収支に
出るのはため息ばかり…
特に開業半年間はもれなく持ち出しが続き、二言目には
どうしたらお客が増えるだろう?
を繰り返すばかりで副業やバイトを検討する有様でした。
それでも後半は社労士業務をはじめ相談業務やそこをきっかけに発生したご依頼に
加え、相続税申告やコンサル収入等、様々なスポット収入を獲得することが出来、
年間を通しては赤字であったものの、ひと月あたりのマイナス幅は前半と比べると
格段に減少していきました。
士業で独立する方の中には元勤務先での担当顧客が独立後、そのままついてきて
くださる場合もありますが自分の場合、退職に至った経緯もあってほぼゼロスタート
の状況。
そういう状況でもあれだけの数の挨拶状も送ったことだし、いずれ何人かの
方からは引き合いが来るだろうという淡い期待から完全に待ちの姿勢となってし
まったことが最初の半年間の低迷の大きな要因でした。
顧客は突然増えるものではなく時間をかけて徐々に徐々に増えていくことを考える
と、開業初月から積極的に動いていくべきだったことは大いなる反省点でした。
開業してもすぐに顧客に恵まれるほど現実は甘いものではなく、
自ら積極的に行動を起こさないと何も変わらないことが身に染みてわかり、
そこからはたとえ目先の利益であっても何でも屋さんになっても
とにかく稼ぐ!稼ぐ!稼ぐ!の一心で積み重ねていきました。
収支面では赤点な1年目でしたが、勤務時代にはおおよそ経験できなかった様々な
方々との新たな出会いや、士業としてレベルアップする機会を数多くいただき、
これまでの仕事人生の中で最も充実した1年となりました。
また、仕事のペースや分量をすべて自分自身でコントロールすることが出来るように
なったことで必要以上にストレスがかかることが無くなり、なにより勤務時代、
一番嫌っていた板挟みになることから解放されたことが個人事業主として独立して
本当によかったと思う点でした。
2年目も既存のお客様を引き続き大切にしながら依頼していただいた1件1件、
1人1人に丁寧に向き合い、まずは1年目で達成することが出来なかった
売上の損益分岐点到達に向け、そして信頼し頼られる士業を目指し日々精進して
まいります。