~怒る!!~
「この連載は新卒で就職に失敗し20年以上に及ぶ試験勉強生活の末、
税理士・社労士資格を取得し苦節46歳にしてようやく悲願の個人事務所開業を
果たした男の資格取得を決意してから独立開業までの壮絶な過程を
複数回にわたって投稿していくものである」
Back in 2023
合格の感動冷めやらぬ発表翌日、すぐさま科目免除の申請のため国税審議会へ
送る書類の準備に着手しました。
科目免除制度はあくまで残りの試験科目を免除してもらうという制度であり
それまでの試験科目3つをすべて合格した段階で申請が可能なため、
大学院卒業の時点でまだ1科目合格が足りていなかった自分は卒業と同時に免除申請
を出すことが出来ず、卒業から5年が経過してようやくの申請となりました。
提出用の論文は父の職場にUSBメモリを持参したうえでお邪魔しコピー機を
拝借して印刷。その他の書類も光の速さで揃え12月5日に発送完了しとりあえず
ひと安心。
そこから先はまさに合格祝いラッシュとなりました。
実家の両親と焼肉屋でお祝いランチをしたのを皮切りに大学院時代同窓で先に独立し
た開業税理士さんからもディナーにお誘いいただきお祝いをしていただきました。
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![](https://uda-taxsr.com/wp-content/uploads/2024/03/合格祝い-1-1024x763.png)
その他の税理士、社労士や友人知人様々な方々からも次々とFacebookやLINEで合格
のメッセージをいただき改めて自らの成し遂げたことの凄さを再認識しました。
年末押し迫った頃には1年前退職後の身の振り方について相談をした
女性税理士先生の事務所へ合格報告も兼ねてお邪魔させていただきました。
数々の開業後のよもやま話をしてくださったうえ、合格の祝品までいただき
嬉しく楽しく有意義なひとときとなりました。
年が明け正月、今度は妻の実家で新年会も兼ねた合格祝いをしました。
義父からは合格の一報を聞いて父が涙したという話を聞いて
「お父さんの気持ちは本当によくわかる。オレも感動して涙が出たよ」
と合格を自分のことのように喜んでくれました。
大学院免除から開業した先輩税理士の方々に聞くとおおむね申請書の発送から
4カ月前後で免除通知書が届いたと聞いており、この分でいくと自分も3月中には通
知が届くと見込み、開業時期を6月~7月中と設定し準備に動き出すことにしまし
た。
そこからは事務所予定地に毎日のように通い椅子や机、オフィス家具や備品を
買い込み、事務所の内観づくりに勤しみました。
![](https://uda-taxsr.com/wp-content/uploads/2024/03/モニター.png)
また、事務所のホームページの作成にもいち早く着手。
デザインとこれまた重要な料金体系表を作成するにあたり、まずは市場調査と研究か
ら始めようと他の税理士事務所・社労士事務所のホームページを片っ端から閲覧して
イメージを膨らませ、内容を考察する日々が続きました。
![](https://uda-taxsr.com/wp-content/uploads/2024/03/HP下書き.jpg)
![](https://uda-taxsr.com/wp-content/uploads/2024/03/ワードプレス.jpg)
1月終わりには妻がファイナンシャルプランナー3級試験を受験。
前年の税理士試験終了後、試験勉強に奮闘する自分の姿に触発されたのか自主的に
テキストを購入、税金や社会保険の知識はほぼゼロと言っていいほどの状態からの
スタートでしたが毎日コツコツ勉強を続け受験までこぎつけました。
2月からは父の確定申告業務のお手伝いに加わることに。
前年までのコロナ特例による申告期限延長がこの年から無くなり通常の3月15日に
提出期限が戻ったとあって戦々恐々としていたところでの助太刀は父にとっても
大いに助かった様子でした。
3月になり妻がファイナンシャルプランナー3級に見事合格。
目標としていた8割以上の得点での合格を果たし、妻本人も久々の検定試験の合格に
喜びと充実感を感じたようで次なる目標を2級取得に定め早速、勉強に着手していま
した。
![](https://uda-taxsr.com/wp-content/uploads/2024/03/シズラー.jpg)
この頃から免除通知の動向が気になりだしこれまでは見向きもしなかったTwitterを
チェックし始めることにしましたがその中で12月提出→3月免除決定の方のツイート
を発見。
その方より早い日付で提出した自分にも当然、通知が届くものと期待が膨らみました
が待て暮らせど一向に通知は届かず。
4月の声を聞いてもやはり通知は届かず日に日に不安と憤りが増していく中、
結婚2年を記念して妻と有馬温泉と神戸へ2泊3日の旅行を楽しみました。
神戸には前職場に在職していた5年前、顧客の件で元町にある業者を訪問した際に
出向いたことがありましたがあくまでも業務での訪問だったため日帰り強行軍となり
お昼に入った神戸牛のレストランと帰りの新幹線内でスジャータのアイスを楽しむだ
けに終わっていました。
![](https://uda-taxsr.com/wp-content/uploads/2024/03/有馬温泉街.jpg)
![](https://uda-taxsr.com/wp-content/uploads/2024/03/布引の滝.jpg)
![](https://uda-taxsr.com/wp-content/uploads/2024/03/ポートタワー.jpg)
5月に入っても免除通知が届く気配はまったく無し。
この時点で遅くとも7月中の開業というプランが無惨に打ち砕かれことごとく開業予
定日が先延ばしになる状況に不安を通り越してついには怒りが湧いてきました。
そして体内に秘められた怒りエネルギーが感情の高まりと共に頂点に達しかけた時、
再びTwitterをチェックしてみたところ免除通知が届いたとのツイートが続出してい
るのを発見。5月下旬、ようやく自分の元にも免除通知が届きました。
4か月で届く算段が結局、5カ月半以上も経過しての到着に届いた時の心境は喜びよ
りも「やっと来やがったか」という恨み節の方が強く…
とはいえこれで税理士有資格者になれたということでホッと胸を撫で下ろした瞬間で
もありました。
![](https://uda-taxsr.com/wp-content/uploads/2024/03/免除通知-1.jpg)
![](https://uda-taxsr.com/wp-content/uploads/2024/03/怒る.jpg)
次の関門はこちらも税理士登録に必要な2年以上の実務経験を満たしていることの
証明書に署名をもらいに退職以来1年ぶりに古巣へ出向きました。
円満退職ではなかったため署名を渋られることも頭をよぎりましたが何だかんだで
6年半もの間、事務所に貢献した功績を評価していただいたのか快く応じていただけ
ました。
たまたま居合わせた税務署OBの先生ともしばし談笑し合格を祝っていただき古巣と
は入社から退職まで色々ありましたがこうして無事に署名をいただけたことは率直に
感謝の思いでした。
その後、対応してくれた上席と総務の女性と共にお昼へ出ましたが合格祝いと称した
プチ昼飲みに発展…
最後の最後の関門(?)も無事にのりきり大量の手書き書類を準備して6月中旬に
ようやく税理士会連合会へ提出、税理士登録までのカウントダウンがついに始まりました。
つづく