~イムジン河の向こうへ~
「この連載は新卒で就職に失敗し20年以上に及ぶ試験勉強生活の末、
税理士・社労士資格を取得し苦節46歳にしてようやく悲願の個人事務所開業を
果たした男の資格取得を決意してから独立開業までの壮絶な過程を
複数回にわたって投稿していくものである」
Back in 2006
両親との話し合いからわずか数時間後の朝、退職願を忍ばせて
事務所に出社しましたが肝心の所長はまだ出所しておらず。
所長の奥さんに連絡してもらいいつも出所してくる時間より早く
所長が事務所に到着。
明らかに不機嫌そうな顔をして事務所に入ってきた所長に退職願いを差し出し
本日付で退職したいことを伝えました。
「この機に及んでカッコつけるなよ。要は嫌になったんだろう?」
「それが社員の辞め方か?パートかお前は?」
数多くの罵声を浴び最後にはタバコの空箱をゴミ箱に投げつけ
「サイテーだな」
と吐き捨てられ逃げるように事務所を後にしました。
面接のときのユーモアがあって豪放磊落なキャラクターとは正反対の変わり様。
こういう場面でその人の本性が出ることを身をもって体験しました。
「軍隊式にやるつもりはない」と言ってはいたものの実際は100%軍隊式そのもの。
職員には常に「打たれ強さ」を求め、職員のほとんどが入所1年ともたないという状況でした。
そのような労働環境だったとはいえ事前に相談なく突然退職を切り出し辞めたことは
明らかに非があり反省すべきところでしたがもはや心身ともに限界を超えていまし
た。
苦労した末、ようやく就職できた会計事務所でしたがわずか4か月で退職することに
なってしまった申し訳なさから両親に泣きながら謝りました。
すぐに再就職活動を始めるも会計事務所=ブラックというトラウマから応募する
勇気が出ず…
企業の経理職も視野に入れようか考えかけていたところ、週末の新聞の折り込みに
入っていた求人広告の中に自宅近くの会計事務所の求人を発見。
経験者歓迎とは書いてあったものの応募条件もさほど厳しくない様子。
早速、週明けに連絡したところ面接に来てほしいとの返事でしたが
月曜朝一に電話したにもかかわらず面接日に指定されたのが週末の土曜日…
近所ということで一両日中にでも面接してもらえると思い込んでいたため
意欲が一気にトーンダウン…
その後、ネット媒体でリクエストがかかったもう一つの事務所に問い合わせたところ
翌日面接に。予め試験勉強優先で働きたい旨をお伝えしたところ
「出来る限り希望に沿うようにしたい」とのお返事。
場所は近所ではないものの十分通勤可能な地域だったため意気に感じ面接に出かけました。
つづく