~やるぞ 力のつきるまで~
「この連載は新卒で就職に失敗し20年以上に及ぶ試験勉強生活の末、
税理士・社労士資格を取得し苦節46歳にしてようやく悲願の個人事務所開業を
果たした男の資格取得を決意してから独立開業までの壮絶な過程を
複数回にわたって投稿していくものである」
Back in 2018
実家を離れて初めて迎えたお正月。
正月気分にひたる間もなく敗退続きの税理士試験の状況を何とかしたいと4年続けた
消費税法の受験断念を決意、新たな受験科目として国税徴収法の学習を開始しまし
た。
消費税法は不合格ではあったもののこれまで受験した年はすべてA判定。
合格にあと少しのところまできていた科目を捨てることに未練がない訳ではありませ
んでしたが、覚えにくい理論に加えスピード重視の計算問題への対応がうまくいかず
自身の適性の限界も感じていました。
その点、国税徴収法は消費税法よりも学習ボリュームが少ないうえ試験問題はほぼ
理論のみ、スピードを求められることもなく余裕をもって問題に取り組めるとの見立
てでの科目変更でした。法人税、消費税と違い過去の学習経験も無く完全にゼロから
のスタートでしたが一か八か最後の受験科目として懸けることにしました。
また、勉強時間を捻出するため平日の仕事帰りに自室近くのベローチェに立ち寄って
の夜活も始めました。
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事務所の方はメンバーの増減なく1月の業務に突入しましたが有資格社員が面接に
来た前年とほぼ同じ時期にまた専門学校の求人媒体から応募が入りました。
早速、面接を実施しましたが来たのが3月に卒業を控えた現役の大学生。
当然ながら実務未経験で一番に補充すべき人材とはかけ離れていましたが体育会に属
していることによる礼儀正しさと明るさがあり、対人面ですでに光る点があったのと
22歳という若さに大きな可能性を感じ前年の有資格社員同様、その場で内定を出し4
月から正社員としての入社が決まりました。
確定申告期は前年末に上席のつてでとある資産家一族の申告を受注しましたが当然の
如く自分が申告を手掛けることに。
固定資産台帳の新規登録から取り掛かりましたが資産数合計105件と最初にしてボリ
ュームから圧倒されました。
この年はハウスメーカーからの紹介で不動産所得の新規申告も数多く受注しましたが
手掛けたのはすべてほかでもない自分。
新規案件が雪だるま式に増えていき自身で手掛けた件数、事務所全体での件数いずれ
も過去最高となり、これまでの会計事務所人生で最も過酷でしんどい繫忙期となりま
した。
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結局、申告最終日まで19日連続出勤となり心身ともに疲労は極限状態でしたが事業
系の申告は2年目を迎えた有資格社員がほぼ手掛け、採用が内定したばかりの新卒社
員も臨時アルバイトという形で業務に参加、酷い花粉症の症状に苦悶しながらも下作
業を中心に頑張ってくれました。若い力の頼もしさが大いに励みとなりあと少しの辛
抱と老体にムチ打って頑張りました。
繁忙期直後は疲れを癒す間もなく服務規程の作成等、新卒社員入社に向けて受け入
れ体制を整備するべく時間にも追われる中、急ぎ準備を進めました。
入社後の新卒社員は社の方針から前年終わりに発足したバックオフィス部門の補助に
入ることになりしばらく本社と離れて業務を行うことになりました。
本社に戻った夏以降、ようやく実務的な教育が開始されましたが基本的な事項につい
ては有資格社員も協力してくれ随所で先輩らしいところも見られるように。
人員の増加によってメンバー一丸となって新戦力の教育をする環境がようやく出来つ
つありました。
私生活では税理士試験後の9月初めに中央経済社様主催の税理士独立開業セミナーに
参加、3名の女性開業税理士先生の講演を聴いて独立開業の決意がさらに強固なもの
になったのと、そこでのご縁から会計人コース冊子内の記事の執筆依頼を受け人生初
となる記事の執筆を手掛けさせていただきました。
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そしてこの年のもうひとつの大きな決断として結婚相談所に入会し婚活を開始しまし
た。
仕事と試験勉強中心の生活を送っていたとはいえ、公私ともに結婚に繋がるような出
会いが無く同級生のほとんどが結婚し家庭を持っている状況を目にしてさすがに焦り
が出てきました。
年齢も42歳を迎える年となって時間的な猶予もあまり残されていない中、短期間で
ご縁に恵まれるためには結婚相談所で活動をすることが一番の近道と判断し意を決し
て新たな戦いの渦へ飛び込んでいきました。
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そして迎えた税理士試験の合格発表、国税徴収法の受験結果は不合格。
初受験ということを差し引いても箸にも棒にもかからぬ散々な結果に
「受験科目を変えていなければ…」
と早くも自身の選択に迷いが。
婚活の方も結果発表直後にあった仮交際デートが最低最悪なものに終わり
ドン底の気分のまま年内の活動を終えることに。
活動開始直後は年内にでも真剣交際の相手を見つける意気込みでしたが
現実はそうそう甘くなく…
公私共に夜明けはもう近い、どころかもうしばらくの間続くのでした。
つづく