~別れ間際には 無傷じゃいられない~
「この連載は新卒で就職に失敗し20年以上に及ぶ試験勉強生活の末、
税理士・社労士資格を取得し苦節46歳にしてようやく悲願の個人事務所開業を
果たした男の資格取得を決意してから独立開業までの壮絶な過程を
複数回にわたって投稿していくものである」
Back in 2012~2014
歓喜の簿財ダブル合格の翌年、次なる受験科目として法人税法を選択しました。
税理士試験科目の中でも一番学習のボリュームが多く最難関科目と言われていますが
受験専念時代にひととおりの学習経験があるのと選択必須科目である以上、
必ず受験しなければならないため早期に目途を付けたいとの思いからの受験でした。
前年からの早朝学習も継続していましたが初受験は敢え無く不合格…
翌年は受験経験者対象の上級コースを受講して臨みましたが
前年とほぼ変わらぬ成績でやはり不合格。
8年かけて会計科目をようやく乗り越えたのも束の間、
今度は税法科目の厚い壁が立ちはだかりました。
プライベートでは前年にストレスにより胃炎を起こした苦い経験から
生活に潤いを持たせようとテニススクールに通い始めましたが
元来の運動音痴に加えソフトテニス時代の打ち方の癖が抜けず
腱鞘炎を起こしてしまい再び整形外科を受診する羽目に。
税理士試験は100%手書きの試験のためこれ以上症状が進行すると
悪影響が出るとして数か月の在籍で退会してしまいました。
翌年からは同い年の司法書士の友人がランニングを趣味としていたのを知り
走ることを実践してみました。
お金もほとんどかからないうえ家を出ればすぐに運動できる手軽さもあって
次第にのめりこむようになり最初は3キロ走るのもやっとだったのが
やがて普通に10キロまで走れるようになりました。
その年の秋には初めて地元の江戸川マラソン大会に参加し見事、完走しました。
![](https://uda-taxsr.com/wp-content/uploads/2023/11/江戸川マラソン2013.jpg)
また同じ年から料理教室にも通い始めました。
これまで料理はまったくと言っていいほどやりませんでしたが
純粋に出されたご飯を食べるだけではなく自分で作ってみたいと思ったのと
場所柄、異性との出会いを求めてという淡い期待もありました。
結局、色恋沙汰はありませんでしたが様々なメニュー作りを体験できたのは
さながら大人の調理実習のようで毎回とても楽しめました。
![](https://uda-taxsr.com/wp-content/uploads/2023/11/料理教室4.jpg)
![](https://uda-taxsr.com/wp-content/uploads/2023/11/料理教室21.jpg)
こうして適度に息抜きもしながら仕事に試験勉強にと過ごしていたところで
今後の行く末を左右することとなる事件が勃発しました。
とある問題を抱えた顧客への対応を巡って所長と考えが対立しついには言い合いに。
本意ではない思いが態度となって現れたのかその一件以来、
所長との仲が一気に険悪になりました。
関係が改善しないまま数か月過ぎた頃、再び言い合いになり
とうとうお互い声を荒げての大喧嘩になってしまいました。
所長には直後に謝罪しその場は収まりましたが燻ぶった思いを
長い間制御するのは難しいことでした。
そしてある日の朝、他のメンバーもいる場で再び激しい言い合いとなりました。
顧客訪問まではまだ時間がありましたがいたたまれない思いもあり
我先に事務所を飛び出しました。
そのとき1年近く張り詰めていた心の糸がプツリと切れました。
事務所の仕事内容や顧客対応にはまったく不満はありませんでしたし
定時退社できる環境は願ってもないものでしたが、肝心の所長との関係が
修復不可能なまでに拗れてしまいこのまま居続けるのは精神的に無理と判断、
ついには事務所を去る決断をしました。
たとえ理不尽と思うことでもトップである所長の業務指示に従わなかったことは
紛れもない事実です。
「売り言葉に〜」という面もありましたが自分の言い分を理路整然と伝えず
感情のまま反抗し続けてしまったことは今でも大いに反省しています。
家族にも相談し決意が固まったところで所長に退職の意向を伝えるのですが
その前にどうしても今の思いを話しておきたい人がいました。
つづく