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連載 独立開業までの道のり(第13回)

~9年越しのSR~

「この連載は新卒で就職に失敗し20年以上に及ぶ試験勉強生活の末、
税理士・社労士資格を取得し苦節46歳にしてようやく悲願の個人事務所開業を
果たした男の資格取得を決意してから独立開業までの壮絶な過程を
複数回にわたって投稿していくものである」

Back in 2014

大学院受験を決意してから早速、試験の情報収集を始めました。
税法免除制度自体は大学の同級生が通っていた当時は3科目免除だったのが
途中で改正され2科目免除へと減らされていました。

自分も大学卒業してすぐ大学院に進んでいれば…と後悔の念もありましたが、
当時は税理士資格に興味すら無く大学院に通えるような経済事情でもなかったことを
思えばそれもやむを得ず。

残り1科目は通常通り試験で合格するしか道がなくなったわけですが
減ったとはいえ科目免除は受けられる訳で自分にとって魅力的な制度であることに
変わりありませんでした。

調べていくうち多くの大学院が税法科目免除の学科を設けていることがわかりました
がその過程で大学院の受験対策をしている専門学校の存在を見つけました。
早速、説明会に参加しすぐに入学を申し込み。
それ以降は税理士試験の勉強をしながら毎週土曜日は新たに専門学校にも通うという
生活となりました。

周りの受講生は現役の大学生をはじめ若い方から同年代、上の年代の方まで
幅広い年齢の方がいました。
税理士試験の受験状況もすでに会計2科目税法1科目に合格していて
大学院を卒業すれば税理士資格取得が約束されている方もいれば、
自分のように合格科目を残している方、まだ1科目も合格されていない方等、
こちらも人により様々でした。
講義を重ねるごとに周りの受講生の方とも徐々に会話をするようになり、
お昼休みには毎週みんなで集まって食事に出かけるまでになりました。

税理士試験の方は過去2年受験していた法人税法に代えて消費税法を選択、
受験しました。
法人税法同様、受験専念時代に一通りの学習経験があるのと法人税法に比べ
学習のボリュームが少なく、税理士試験の税法科目の中でも一番受験生の多い
科目でもあります。

大学院受験対策で通った河合塾KALS新宿校
この年は初の幕張メッセでの受験でした

そして税理士試験の受験が終わってひと段落したのも束の間、
今度は9月の大学院入試の対策に向けて本格的な準備に勤しむ日々となりました。

大学院入試の多くは1次試験で研究計画書の書類審査、
2次試験で面接での口頭試問試験で合否を決めるパターンがほとんどでした
(社会人受験の場合)

しかし、本命として受験した大学院は1次試験でまさかの不合格…
予備校で散々対策していた研究計画書の段階での不合格報告に
講師にも呆気にとられた反応をされてしまい同じ大学院を受験した
予備校の他のメンバーが全員2次試験に進んだ中、ひとり蚊帳の外に置かれたようで
いたたまれない気分になりました。

続いて受験した大学院が今回のラストチャンスと決めており、不合格だった場合は
3月入試を待たなければならなかったため追い込まれての受験でしたが、
今度は無事に1次試験を通過、口頭試問試験は郊外のキャンパスまで朝早くから
出向いて臨みました。

面接の控室にいる間に一緒に室内で待機していた受験者の方と多少の会話をした後、
いよいよ面接試験へ。
先生からの質問に対して何をどう答えたか今となっては記憶が定かではありませんが
後日めでたく合格通知をもらうことが出来、ホッとしました。

大学院の合格通知書。どういう試験であれ合格という結果は嬉しいものです。

前年から始めたランニングも江戸川マラソンに続いてこの年は
江東シーサイドマラソンに初参加。
初めて挑んだハーフマラソンで制限時間に際どかったものの無事に完走しました。
ゴール直後の達成感と高揚感とが入り混じった感情はなんとも言えないものが
ありました。

初ハーフマラソンの記録は2時間16分48秒でした。

大学院受験と合わせてこの年のもうひとつの決断が社労士登録でした。

2005年の試験合格からはや9年が経過していましたが税理士試験に合格するまで
登録は控える予定でいました。

ところがこの年から社労士合格者が集まっての勉強会に定期的に参加するようにな
り、そこで知り合った方々との交流で大いに刺激を受けたのと、
新たなスタートの意味もこめて非開業登録ではありましたが念願の社労士証票を
手にしました。登録日が自分の38歳の誕生日である12月1日となり、
そういう意味でも一生ものの記念日となりました。

東京都社労士会の入る御茶ノ水ソラシティビル。そらデカかったわなあ~、おおん。

その後迎えた税理士試験の結果発表でしたがやはり不合格…

事務所退職に始まりなにかと転機になった年にはなりましたが
最後はお約束の不合格での締めくくり。

退職にはじまり大学院進学決定と転機となった年にはなったものの
人生の乗り換えキップは試験の合格以外では手に入らないのだと
改めて痛感した年末となりました。

つづく